石川 威弘(いしかわ たけひろ)
パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター
パーソナル栄養士とは
述べ1,000名以上のファスティング指導、食事指導、体質改善相談をしてきました。
さまざまなダイエットを試してなかなか痩せられなかった。そんな人でも「リバウンドをしない痩せ体質」を作る健康的なダイエット法をお伝えしています。
初めてでも効果の高いファスティング指導で体の中をリセットし、一人一人に合った食事法を栄養士の視点でアドバイスをすることで自然と痩せる体づくりのお手伝いをしています。
パーソナル栄養士・ファスティングマイスターのいっしーです。
最近ではダイエットでファスティングを取り入れる方も多くなってきました。その理由の一つが脂肪燃焼を効率的に行えるからでしょう。
今回はダイエットとファスティングの関係を糖新生というキーワードをポイントに解説します。
こちらの記事は栄養士の基礎知識を元に以下の書籍などを参考に作成しています。
・脳がよみがえる断食力(山田豊文)
・老けない体をつくる空腹健康法(山田豊文)
・「空腹」こそ最強のクスリ(青木厚)
・70代現役医師が実践する12時間断食(石原結實・石原新菜)
・ファスティングマイスター検定公式テキスト(中武賢臣) 他
人はなぜ太るのか
ファスティングで起こる脂肪燃焼効果を解説する前に、人間はなぜ太るのかを簡単に解説したいと思います。
人間の体は常に余分なエネルギーがあれば蓄えておくという作りになっています。
それは人間が生まれてから数千年から数万年の間、ずっと飢えに苦しんできたからです。
歴史を遡ってみれば、日本だけでも飢餓の歴史がたくさんあります。
一説によると文献に記録が残っているものだけでも500回以上の飢饉がこの国では起こっています。
食べ物がない中でも命を繋いでいくために、人間は進化の過程で余分なエネルギーがある時は体にも蓄えおくという働きを手に入れることができました。
しかし、飽食の時代となり、エネルギーとなる食べ物は有り余るほど摂取ができるようになりました。毎日体には過剰なほどエネルギー源が運ばれてきます。
特に人間の最も重要なエネルギー源である糖質は制限をかけなければならないほど、毎日体に運ばれてくるのです。
すると、飢餓を経験してきた私たちのDNAは次の飢餓に備えてエネルギーを脂肪という形で備蓄してしまうのです。
これが食べすぎると太る最大の理由です。
ファスティングで起こる脂肪燃焼効果とは
先ほど説明した通り、人間の体は普段、糖質をメインとしてエネルギーを作り出しています。
この糖質を必要以上に摂ると、人間の体は余分なエネルギーを蓄えておこうとして、脂肪という形に変えてエネルギーを貯蔵しておくようにできています。
では、ファスティング中になぜ脂肪燃焼が効率的に起こるのか考えていきましょう。
それは「糖新生」という人間が身につけた機能が関係しています。
ファスティング中は糖質を含め、エネルギーとなる栄養素がほとんど入ってきません。
すると体の中ではエネルギー源である糖質が減少し、血糖値が下がってきます。
ファスティングを始めて半日も経つと、体の中の糖質は枯渇し、血糖値が下がり続けてしまいます。このまま血糖値が下がり続けると体は動けなくなってしまうので、防衛本能として体は「糖新生」を始めます。
糖新生とは、体に糖質が入ってこない時に、別の方法で糖質を自分の体の中で生み出す働き(生体反応)です。
糖質が不足し始めると、体の中のタンパク質を分解して糖質を作り出し、エネルギーに変えはじめます。
体の中のタンパク質、つまり筋肉です。
人間は自分の体の筋肉を分解し、エネルギーにすることができます。
しかし、このまま筋肉ばかり分解していくと、体がどんどん動けなくなってしまいます。
そのため、徐々に筋肉の分解は緩やかとなり、続いては脂肪を燃料としてエネルギーに変える様になるのです。
このエネルギーとなる糖質が不足してきた時、自分の体の中のタンパク質や脂肪を分解しエネルギーに変えていく機能のことを「糖新生」と言います。
ファスティングはあえてエネルギーとなる食事を控えて、飢餓状態を作り出し、この糖新生を発動することによって脂肪を効率よく燃焼するダイエット法なのです。
ちなみに糖質やタンパク質は1g辺り4kcalしか作れませんが、脂肪は1g辺り9kcalもエネルギーが生産できるので非常にエネルギー生産効率が良い組織なんですよ。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター パーソナル栄養士とは 食べながら健康痩せができるダイエット法を公[…]
ファスティングは筋肉が分解される
お気づきの人も多いかと思いますが、ファスティングでは糖新生が起きるため、脂肪を効率よく燃焼することができるのですが、同時に筋肉も分解されてしまうというデメリットがあります。
筋肉が減ってしまうと代謝も下がり体にとって良くないこともありますので、ファスティングは慎重に行う必要があります。
こうした体の仕組みを知らずに我流で間違ったファスティングを行ってしまうと、体重は落ちたけれど筋肉量も落ちてしまい、代謝が下がって、逆に太りやすくなるというリスクもあるのです。
正しいファスティングを行うと糖新生で起こる筋肉分解を抑制し、脂肪を効率よく燃焼させることができるのですが、間違ったやり方で失敗してしまう人も多いので注意しましょう。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター 気まぐれ断食(SBクリエイティブ)著者 〈パーソナル栄養士とは〉 述べ1,000名以上のファスティング[…]
ファスティングは3日目からがゴールデンタイム
ファスティングで脂肪燃焼が促進されるのはファスティング期間の2~3日目と言われています。
それは糖新生で脂肪燃焼が始まるまでにおおよと2~3日間かかるからと言われているからです。
食べ物を食べないとおおよそ半日で体の中の糖質は枯渇し始めます。
そこから糖新生がスタートして脂肪燃焼回路に切り替わるまでに少し時間を要するのです。
そのためファスティングで脂肪燃焼が促進されるゴールデンタイムは3日目からとなります。
ダイエット目的でファスティングをするのであれば、半日や1日だけの短いファスティングではなく、ぜひ3日間以上のロングファスティングをオススメします。
3日間以上のロングファスティングは効果も高い分、リスクも多く、我流でやると上記のように筋肉量を減らしてしまい、太りやすい体にもなってしまうため、ロングファスティングをする際はファスティングマイスターの指導を受けることをオススメします。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター パーソナル栄養士とは 食べながら健康痩せができるダイエット法を公[…]
リバウンド防止のために回復食はしっかりと
また、「ファスティングしたけどすぐにリバウンドしてしまった。」
なんて話をよく耳にします。
ファスティング明けは体が食べ物を吸収する能力が高まっているため、ファスティングを終えた後の回復食が非常に重要になります。
基本的にはロングファスティング後はお粥のような流動食から徐々に通常食に戻すことが必要です。
また、この回復食が終わってからも特に食習慣を省みないとリバウンドしてしまいます。
元々ダイエットが必要になった理由は日々の食習慣が原因の事が多いです。
その日々の食習慣を変えなければ元の体に戻ってしまうのは当然でしょう。
ファスティングはキッカケであり、ファスティング後の食習慣をしっかりと改善することでファスティングを期に一気にダイエットがうまくいくのです。
ファスティング後にみるみる痩せていく方をたくさん見てきましたが、その方々の共通点はその後の食生活をしっかりと改善されています。
ファスティングをダイエットに取り入れるポイントはファスティングの後の食生活もしっかりと変えていくことが大切ですよ。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター パーソナル栄養士とは 食べながら健康痩せができるダイエット法を公[…]
いっしー こんにちは。パーソナル栄養士のいっしーです。 僕はお客様の専属栄養士として食事指導やファスティングでダイエットや体質改善のサポートを個人の方に対しています。 今回はお客様からのお声や事例をご紹介していきます。 […]
筆者がファスティングを指導をする際には筋肉量を落とさず、脂肪だけしっかりと燃焼する方法でファスティングを行いますが、SNSやyoutubeなどでは、こうした仕組みをよく理解せずに指導している人もいるので、気をつける必要があります。
また本気で痩せたいと思っている方はファスティングのやり方も重要ですが、その後の食事も大切です。
食事のアドバイスもしていますのでいつでもご相談くださいね。
お問い合わせください。