いっしー
石川 威弘（いしかわ たけひろ）
パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター
パーソナル栄養士とは
述べ1,000名以上のファスティング指導、食事指導、体質改善相談をしてきました。
さまざまなダイエットを試してなかなか痩せられなかった。そんな人でも「リバウンドをしない痩せ体質」を作る健康的なダイエット法をお伝えしています。
食べながら健康痩せができるダイエット法を公開中
パーソナル栄養士・ファスティングマイスターのいっしーです。
ファスティングの効果を高めるには水分補給が非常に重要になります。
特に水分量は重要であり、目標の量を飲むことが、ファスティングのデトックス効果を左右します。
今回はファスティング中の水分摂取量について詳しく解説していきます。
ファスティング時の水分摂取の重要性
ファスティング中に適切な水分摂取が必要な理由は主に3つです。
(1) 脱水状態を防ぐ
(2) 体内のデトックスを助ける
(3) 体温調整とエネルギー生産を促す
ファスティング時の水分摂取は、ファスティングの効果を高めるためには欠かせないものです。
|
役割 |
詳細 |
|---|---|
|
脱水状態を防ぐ |
生活の中で失われる水分を補給する |
|
体内のデトックスを助ける |
体内の毒素の排泄 |
|
体温調整とエネルギー産生 |
体内での熱の運搬、体温の一定保持 |
ここから詳しく解説していきたいと思います。
脱水状態を防ぐ
ファスティング中は、食事による水分摂取がないため、体内の水分が少なくなりやすいです。
脱水状態になると頭痛や倦怠感、集中力の低下を引き起こすだけでなく、重度の場合は腎臓などの臓器に負荷をかける可能性もあります。
そのため、ファスティング中は意識的に水分を補給することが大切です。
特に、起床後や外出後など、水分が体から失われているタイミングでは、積極的に水分をとるようにしましょう。
体内のデトックスを助ける
ファスティング時の水分摂取は体内でのデトックスを助けます。
デトックスとは、体内に蓄積された毒素を排出することです。ファスティング中は脂肪の分解が活発化し、その過程で発生する毒素が体内に溜まる可能性があります。
この毒素を効率的に排出するためには、十分な水分を摂取することが重要です。
また、水分は腎臓の働きを助ける役割も担っています。
腎臓は余分な水分や塩分、毒素を尿として排出するため、その働きを最大限に活用するためにも、十分な水分摂取が必要となります。
このように、ファスティング時の水分摂取は体全体のデトックスを助けるだけでなく、腎臓機能を最大限活用するための重要な役割を果たします。
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体温調整とエネルギー生産を促す
ファスティング中の水分摂取は体温調整とエネルギー生産にも重要です。
体内では、水が熱を運び、体温を一定に保つ役割を果たします。
特にファスティング時は食事による熱産生が減るため、水分摂取がより重要となります。
また、水分はエネルギー生産にも寄与します。
エネルギー産生の過程（代謝）は水を必要とします。これは、代謝反応が進行し、エネルギー（ATP）が生成される過程で水が消費されるからです。
そのため、適切な水分摂取がエネルギー産生を可能にし、ファスティング中の身体機能を維持します。
水分摂取を適切に行うことで、ファスティング中でも代謝をスムーズに進め、ファスティングの効果を高めてくれます。
ファスティング時の最適な水分量
では、ファスティング中はどの程度の水分を取れば良いのでしょうか。
結論から言うと、酵素ドリンクの水分量を含めて2.5〜3.5リットルの水分を取るのが理想です。
2.5〜3.5リットルと聞くと多く感じる方もいるかもしれませんが、これは酵素ドリンクの水分量を加えた量なので、あまり苦ではありません。
では、何故その量を飲む必要があるかを解説します。
1日に失う水分量
私たちの体は常に水が循環しており、普通に生活しているだけでも水分が体から失われていきます。
1日で失われる水の量は平均すると約2.5リットルと言われています。
尿として約1.5リットル、便として約0.1リットル、皮膚と呼吸からの蒸散分が約0.9Lです。
暑い季節や運動時には汗としてさらに多くの水分が失われます。
|
水分の失われ方 |
量(リットル) |
|---|---|
|
尿 |
1.5L |
|
便 |
0.1L |
|
皮膚・呼吸 |
0.9L |
失った水分は体に補給する必要があり、特にファスティング中は意識的に水分を摂取することが重要です。
水分の基本的な目安と計算方法
ファスティングをしていない通常時の1日の水分摂取量は「体重1kgあたり30〜40ml」が適切とされています。
例えば、体重60kgの人なら、1日に1,800〜2,400ml（1.8〜2.4L）です。
この量の水分補給をすることができれば、体から出ていく水分と体に入ってくる水分のバランスが取れるため、体の水分循環がちょうどよくなります。
ただし、これはあくまで目安であり、個々の活動量や汗の量、体感などによって調整が必要です。
ファスティング中の水分量
では、ファスティング中の水分量はどの程度取る必要があるのでしょうか。
ファスティング中は普段よりも少し多めに水分を摂取することで、体の中の水の循環量を増やし、尿の量を増やすことでデトックスを促進することがオススメです。
そのため普段の生活よりも1.0リットルほど多く水分を飲むのが理想的です。
これは酵素ドリンクの水分量を加えた量で考えていただいて大丈夫です。
つまり、体重60kgの人なら1.8〜2.4リットルの水分に加えて、1.0リットルの水分を取るので、2.8〜3.4リットル飲むことになります。仮に酵素ドリンクを希釈した状態で1.5リットル飲んでいれば、通常の水は1.3〜1.9リットル飲めれば良いことになります。
以下は体重別の水分摂取目安量です。
|
体重 |
通常水分摂取量 |
ファスティング時水分摂取量 |
酵素ドリンク1.5L飲む場合の水分量 |
|---|---|---|---|
|
50kg |
1.5 – 2.0L |
2.5 – 3.0L |
1.0 – 1.5L |
|
60kg |
1.8 – 2.4L |
2.8 – 3.4L |
1.3 – 1.9L |
|
70kg |
2.1 – 2.8L |
3.1 – 38L |
1.6 – 2.3L |
|
80kg |
2.4 – 3.2L |
3.4 – 4.2L |
1.9 – 2.7L |
普段はご飯や味噌汁など食事から約1リットルほど水分を摂取していますが、ファスティング中は食事からの水分が入ってこないため、普段より水分摂取を意識する必要です。
酵素ドリンクも含めて、2.5〜3.5L程度を目標に飲める様にしましょう。
個々の状況による調整の必要性
また、個々の年齢、性別、活動レベル、体重などにより、ファスティング時の水分摂取量は変動します。
一般的に、低活動レベルの人や体重が少ない人は少ない水分で済む一方、高活動レベルの人や体重が多い人はより多くの水分が必要です。
そのため、ファスティング中は、自身の状況に応じて水分摂取量を調整することが大切です。適切な水分摂取により、ファスティングの効果を高めていきましょう。
ファスティング時の水分摂取の賢い方法
ここからはファスティング中に上手に水分を摂取するコツをご紹介します。
一度に大量に飲まないこと
ファスティング中の水分摂取において大切なことは、一度に大量に飲まないことです。
これは、飲んだ水が上手に体に吸収されず、水分補給の効果が薄れてしまうからです。体内にしっかりと水分を行き渡らせるためには、少量ずつでもこまめに摂ることが推奨されます。
また、一度に大量の水分を摂取すると、腎臓に負担をかける可能性もあります。特にファスティング中は腎臓や肝臓が通常よりも活用されているため、無理な摂取は避けなければなりません。
以下の表に、一日の水分摂取の目安を示します。
|
時間帯 |
水分摂取量 |
|---|---|
|
朝起きた直後 |
200ml |
|
午前中 |
800ml |
| 正午 |
200ml |
|
午後 |
800ml |
|
就寝前 |
200ml |
これに酵素ドリンクを都度都度飲めていれば、1日の目標摂取量を無理なく飲めます。
適度な塩分摂取も忘れずに
ファスティング中は、水分だけでなく、適度な塩分摂取も重要です。
これは水分を体内に保つために必要なミネラルバランスを維持するためです。
塩分は、体内の水分バランスを調節し、筋肉の収縮や神経の伝達にも関与しています。
適度な塩分摂取量は、一般的には1日に3～5gとされています。ファスティング中はこの量を下回らないよう注意が必要です。
ファスティング中は食事からの塩分が入ってこないため、塩分不足を起こしやすいです。
塩分不足を起こすと頭痛などを引き起こし、ファスティングが少し辛い体験となります。
必ず少しの塩を舐めながら行う様にしましょう。
しかし、大量に摂取すると血圧上昇の原因となるため、過度の摂取には注意をしましょう。
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カフェインやアルコールは飲まない
ファスティング中は、カフェインやアルコールを避けることが必要です。
ファスティングの絶食状態でカフェインやアルコールを入れると体内に即座に吸収されてしまい、急性アルコール中毒や急性カフェイン中毒を起こす恐れもあります。
最悪の場合死に至ります。
そこまでひどくなくとも、カフェインやアルコールの代謝で肝臓に負担をかける上、糖質の摂取となってしまい、ファスティングの効果を著しく下げる可能性があります。
これらの理由から、ファスティング中のカフェインやアルコール摂取は絶対にしない様にしましょう。
ファスティング時の水分摂取に最適な飲料
最後に、ファスティング中に飲んでも良い水分を紹介します。
ミネラルウォーター
ファスティング中の水分補給は基本的にお水がオススメです。
ミネラルウォーターであれば、脱水状態を防ぐだけでなく、体内の機能を正常に保つために必要なミネラルを補給できるところもメリットです。
ナトリウムやカリウム、カルシウムなどのミネラルは、体液のバランスを保つために不可欠な要素で、食事から摂取することが難しいファスティング期間中には、ミネラルウォーターがその役割を果たします。
ただし、ミネラルウォーターの種類によって含まれるミネラルの種類や量は異なり、人によってはお腹を下す原因になりますので、自分の体調に合わせて選ぶことが大切です。
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ハーブティー
ハーブティーは、ファスティング時におすすめの飲み物として挙げられます。
それは、ハーブティーが数多くのビタミンやミネラルを含み、さらにカフェインが含まれていないためです。
さらに、ハーブティーには健康効果があると言われるハーブが使われていることも多く、ファスティング中の体調管理に役立ちます。
ただし、全てのハーブティーが良いわけではありません。
特に、甘味料が加えられているものはファスティング中は避けるべきものです。
ハーブティーの中でもルイボスティーはオススメです。
鉄分やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでおり、ファスティング中の体調管理に役立ちます。
また、抗酸化作用があるため、ファスティング中のストレス軽減にも寄与します。
ただし、ノンカフェインのお茶でも、飲み過ぎには注意が必要です。適切な量を守りながら摂取することが大切です。
|
ハーブティーの種類 |
主な効果 |
|---|---|
|
ペパーミント |
消化促進 |
|
カモミール |
睡眠促進 |
|
ルイボス |
アンチエイジング |
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ノンカフェインのお茶
緑茶はカフェインを含んでいるため、ファスティング中に飲むことはできませんが、麦茶をはじめ蕎麦茶や黒豆茶はノンカフェインのお茶のため、飲んでいただくことができます。
これらのノンカフェインのお茶は、ミネラルやビタミンが豊富で、ファスティング中の体に必要な栄養素を補給する上でも優れた選択肢となります。
蕎麦茶にはルチンが含まれており、血管を強くする働きを持っています。黒豆茶はアントシアニンという抗酸化物質が豊富で、体内の有害な活性酸素を除去する助けとなります。
ただし、これらのお茶も一度に大量に摂取するのではなく、一日を通じて適度に分けて飲むことが推奨されます。
これにより、ファスティング中の身体に無理なく水分と必要な栄養素を供給することが可能となります。
ノンカフェインのお茶は、ファスティング中の水分補給において重要なパートナーと言えるでしょう。
適切な摂取方法と組み合わせることで、より効果的なデトックスと健康維持をサポートします。
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ファスティングでデトックスをしたい人はしっかりと水分量を取る必要があります。
水を飲むのが苦手という人は準備食の段階で水分をしっかり取ることを意識して、ファスティング中に目標量を飲める様にしましょう。
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