いっしー
石川 威弘（いしかわ たけひろ）
パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター
パーソナル栄養士とは
述べ1,000名以上のファスティング指導、食事指導、体質改善相談をしてきました。
さまざまなダイエットを試してなかなか痩せられなかった。そんな人でも「リバウンドをしない痩せ体質」を作る健康的なダイエット法をお伝えしています。
食べながら健康痩せができるダイエット法を公開中
エキスパートファスティングマイスター・パーソナル栄養士のいっしーです。
最近流行り初めているダイエット法の一つに8時間ダイエットというものがあります。
16時間断食と言っている場合もありますが同じものです。
今回は8時間ダイエットのやり方や効果をファスティングの専門家として、また栄養士として解説したいと思います。
・脳がよみがえる断食力（山田豊文）
・老けない体をつくる空腹健康法（山田豊文）
・「空腹」こそ最強のクスリ（青木厚）
・70代現役医師が実践する12時間断食（石原結實・石原新菜）
・ファスティングマイスター検定公式テキスト（中武賢臣） 他
8時間ダイエットとは
8時間ダイエットとは1日の食事の時間を8時間にまとめて、残りの16時間を断食するというダイエット法です。
例えば朝の7時に朝食を食べたら15時までに昼食や夕食を済ませて、それ以外の時間は固形物を食べないということになります。
16時間も食事を摂らないのは心配と思う方もいるかも知れませんが、夕食を食べてから次の日の朝食を食べるまでに殆どの人が睡眠を取るため、通常の生活をしていれば8~10時間は食事を摂らない時間が誰にでもあります。
むしろ8時間ダイエットは他のダイエットに比べて食事の制限が少なく、続けやすいところがメリットです。
ファスティングのプロからしても8時間ダイエットは理にかなったダイエット法であり、オススメしたいところですが、正しいやり方や自分のライフスタイルに合わせた方法で行わないと、うまく結果が出ないこともあります。
そこで今回は8時間ダイエットの正しいやり方や注意点などご紹介していきます。
8時間ダイエットの3つの効果
8時間ダイエットの効果は大きく3つが上げられます。
ダイエット効果、
アンチエイジング効果、
そして疲労回復効果です。
ダイエット効果
8時間ダイエットでは、食べる時間が短いため、食べすぎによるカロリーオーバーを抑えることが出来ます。
1日3食食べたほうが良いと思っている人も多いですが、現代人は昔と比べて活動量が低下しているため必ずしも3食食べる必要があるわけではありません。
むしろ3食食べることが食べすぎに繋がっている人もいます。
また、16時間の断食をすることで空腹の時間を作ることができます。
この空腹時間がダイエットには非常に重要です。
断食を初めて10~12時間を過ぎると体の中に蓄えられていた糖がなくなり、体の中の脂肪を分解してエネルギーを作るようになります。
8時間ダイエットを長く続けていくと脂肪の分解が促進されていきます。
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アンチエイジング効果
またダイエット効果の他にアンチエイジング効果が期待できます。
これは空腹による様々な体の中の変化が起こるためと言われています。
食事をしない時間が12~16時間続くと体からは若返りホルモンと呼ばれる成長ホルモンが分泌され、代謝を高めたり、筋肉量を増やしたり、脂肪の分解を促進させるなどの体の変化が起こります。
また、脳や血管、肌など、体中の器官を若く保つ働きをする「サーチュイン遺伝子」が活性化することがわかっています。このサーチュイン遺伝子もアンチエイジングに重要な役割を担います。
このように空腹の時間を作ることで体の中の脂肪燃焼システムや若返りシステムを発動することが出来るのです。
疲労回復効果
1日3食食べている人で食事の量が多い人は空腹の時間が殆どない場合があります。
また、間食をよくする人も同様に、空腹の時間がない場合があります。
こうした空腹時間のない人は体内で常に消化吸収を行なっているため、胃腸が疲弊し、体内で慢性的な炎症を起こしており、体の不調を生み出している可能性があります。
8時間ダイエットでは断食期間を作ることで胃腸が休まり、慢性的な炎症を緩和することができます。
またオートファジーと呼ばれる細胞のリノベーションが行われ、古くなった細胞を修復し、新しくしてくれます。このオートファジーの効果で細胞から若返り、活力が湧いてくる体へと変化していきます。
このオートファジーは断食を始めて16~18時間で活性化すると言われています。
8時間ダイエットをしっかりと行うことで体重が落ちて、活力も湧いてきてます。
また体の巡りも良くなることが期待できます。
その他にも様々な効果が期待できます。詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
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8時間ダイエットのやり方
ここからは8時間ダイエットのやり方を解説していきます。
食べる時間帯
8時間ダイエットのやり方は至ってシンプルです。
1日の中で8時間以内に食事を済ませるだけです。
オススメの時間帯は午前9時から夕方17時の間に食事を済ませるのがベストです。
ネットや雑誌では朝の7時から15時までとか、8時から16時までと紹介されていることが多いですが、9時から17時の間がオススメです。
なぜこの時間がオススメかと言うと、人間には消化吸収能力が高い時間帯と低い時間帯があるからです。
・午前4時からお昼12時までは排出の時間帯
・お昼12時から夜20時までが消化の時間帯
・夜20時から明け方4時までが吸収の時間帯
少し大まかな分け方ですが、人間の体はこの様に時間帯によって消化吸収の得意な時間、不得意な時間があります。
8時間ダイエットはこの時間栄養学に着目して行うと効果が出やすいです。
時間栄養学からすると消化の時間帯である12〜20時の8時間に食事を済ませて、吸収と排出の時間帯である20〜12時の16時間は食事を摂らないのがベストです。
しかし、午前中に全く食事を取らないのもよくありません。
午前中の食事は体内時計を整え、体温を上げて、体を活動的に切り替える効果や排便を促す効果、午前中の活動エネルギーとなる役割を持ちます。
午前中から仕事や家事をする人も多いので、午前中に食事を摂り、エネルギーを補給した方が健康面から考えても良いです。
そのため9時から食べ始めて夕方17時に食事を終えるのが栄養士として最もオススメできる時間帯です。
8時間ダイエットの継続期間
8時間ダイエットは1日だけ取り組むのも良いですが、ダイエット目的であれば最低でも2週間は続けましょう。
2〜3日間の断食期間を取る通常の断食とは違い、8時間ダイエットは効果を実感するまでに時間がかかります。
体が食事の時間になれ、ダイエット効果が出始めるには短くても2週間はかかります。
2週間もすれば体が断食のリズムに慣れてきて徐々にダイエット効果も出てくるでしょう。
1ヶ月程度続けるとかなり効果を感じられると思います。
何日間も続けるのが不安だという方は試しに1日やってみて、様子を見ながら徐々に日数を増やしていっても大丈夫です。
食事の内容
8時間ダイエットでは食事の内容が非常に重要です。
8時間ダイエットを解説している情報の中には「8時間の間であれば何を食べても良い」という情報も見かけますが、何でも食べていいわけではありません。
8時間の間に食べる食事も基本的には普段の食生活と変わらず、バランスの良い食事を心がけましょう。
8時間ダイエットは食事の時間が短いため、食事の量が減りやすく栄養不足になるリスクもあります。
そのため、8時間の間に摂る食事はしっかりと内容を考える必要があります。
オススメとしては、ファスティングの準備食でも使われる「まごわやさしい」食生活です。
まごわやさしい食生活とはイラストのような食材を意識した食生活です。
これらの食材を意識することで栄養バランスの良い食事を取ることができます。
また16時間の断食が明けた1日の最初の食事には注意を払いましょう。このタイミングで食べすぎてしまうと血糖値が急上昇(血糖値スパイク)してしまい、ダイエット効果を損ねてしまいます。
16時間の断食を明けた後の食事は量を調整して、消化の良いものから食べ始めましょう。
こうした点に気をつけながら食事をすることで8時間ダイエットの効果を高めることができます。
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水分補給について
8時間ダイエットの期間中は、食事を摂らない16時間の間もしっかりと水分補給をすることも重要です。
目標は1.5L〜2Lの水分補給をするようにしましょう。
注意点は水分であれば何でもいいわけではなく、甘い飲み物は厳禁です。
断食をしている間に甘い飲み物を飲んでしまうと血糖値スパイクを起こして、8時間ダイエットの効果を損ねてしまいます。
また、甘い飲み物以外にもアルコールやカフェインの取り過ぎには注意が必要です。期間中はアルコールとカフェインの入った飲み物は多くても1〜2杯までとした方が良いでしょう。
水分補給は良質な水を飲むようにしましょう。
またカフェインの入っていないハーブティーを飲むこともオススメです。
品質の良いハーブティーはビタミン・ミネラルやポリフェノールを含むため栄養補給にもつながります。
お気に入りのハーブティーを準備して8時間ダイエットに取り組むと良いでしょう。
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8時間ダイエットの注意点
8時間ダイエットの難しい点は、8時間の間に必要な栄養素をしっかりと摂取しないといけない点です。
よく陥りがちなのが、8時間の間に食事を済ませなくてはならないため、食事の量が減ってしまうケースです。
そうするとカロリーは抑えられますが、ビタミン・ミネラルなどの重要な栄養素が十分に摂取できず、体の巡りが悪くなってしまいます。
こうなってしまうと体にとってデメリットが多く出てきてしまいます。
✓体重は落ちても基礎代謝が下がる。
✓逆に太りやすい不健康な体になる。
✓冷え性が悪化する。
✓便秘になる。
✓貧血や生理不順になる。
✓気力と体力が落ちて気が滅入ってしまう。
などのことが起こります。
逆に8時間の間であれば何でも食べていいと勘違いしている人が食べすぎてしまったり、栄養バランスが悪くなってしまうこともあるようです。
8時間ダイエットは8時間の間であれば何を食べても痩せるという魔法のようなダイエットではありません。
8時間という短い時間の間にしっかりとした栄養素を補えるような食生活を意識しましょう。
いっしー こんにちは。パーソナル栄養士のいっしーです。 ライター紹介 パーソナル栄養士 エキスパートファスティングマイスター 石川 威弘 パーソナル栄養士とは [sitecard subtitle=これ[…]
8時間ダイエットの効果を最大限高めるためのポイント
最後に8時間ダイエットの効果を最大限高めるためのポイントや挫折せずに続けていくためのポイントをご紹介します。
8時間が難しい場合は10〜12時間と幅を持っても良い
8時間のうちに食事を済ますという制約が生活リズム的になかなか実行できないという人も多いと思います。
その場合は8時間にこだわらずに10時〜12時間の間で食べると言ったように、時間に幅を持たせても良いでしょう。
8時間ダイエットはキッチリ8時間のうちに食事を終えないと効果が得られないというものではありません。
12時間の断食期間を作れば断食の効果が得られるという主張をしている専門家もいらっしゃいます。
8時間という厳格なルールだとなかなか続かないという場合は、自分の予定や生活リズムに合わせて時間を調整することで無理なく続けられるようにしましょう。
始めに口にするものにこだわる
先ほども述べましたが、8時間ダイエットでは16時間の断食を明ける際に何を食べるのかが重要になります。
16時間の断食後に暴飲暴食をしてしまうと血糖値が急上昇を起こし、インスリンの分泌が増えてしまい、結果太りやすくなってしまうということもあります。
そのため食べ始める際には消化に良いものを食べるようにしましょう。
お粥やスムージーやお蕎麦、バランスの整った和食から食べ始めるのがオススメです。
また、食べる際にはよく噛んでゆっくり食べるのも重要です。
酵素ドリンクを活用し栄養素を補給する
8時間ダイエットの難しい点は先程紹介したとおり、食事の量が減ることによる栄養不足です。
栄養素が相対的に減ってしまうと体の代謝能力が下がってしまい、痩せづらいだけでなく体の不調が出てきてしまう恐れもあります。
そこでオススメなのがファスティングに使う酵素ドリンクから栄養を補給することです。
こうした栄養素の高い補助食品を8時間の間に摂ることで補いきれなかった栄養素を補給することができます。
そうすることで体の巡りを良くして、脂肪燃焼を促進させることができます。
また、質のいい酵素ドリンクは腸内環境を整えてくれる役割りもありますから、そこで腸の中も綺麗にすることでダイエット効果を高めてくれます。
酵素ドリンク以外にも良質なサプリメントやプロテインを活用するのも良いでしょう。
「まごわやさしい」の整った食事食べることが最重要ですが、そういった食事を整えるのが難しい場合は酵素ドリンクやサプリメントに頼っても良いでしょう。
8時間ダイエットは言い換えれば半日ファスティングです。
ファスティングの考え方を取り入れることで、キレイな痩せ方ができるようになりますよ。
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8時間ダイエットは気軽に取り組めて効果の高い方法だと思います。
一方で正しいやり方で取り組まないと効果が出ないだけでなく、逆に太りやすくなってしまう恐れもあります。
必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら取り組むことでより効果の高いダイエットが可能になりますよ。
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