石川 威弘(いしかわ たけひろ)
パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター
パーソナル栄養士とは
パーソナル栄養士のいっしーです。
皆さんはお味噌汁を毎日飲んでいますか?
お味噌汁は日本人にとってスーパーフードとも言える健康的な料理です。
今回は毎日お味噌汁を飲んだ方がいい理由を栄養士の僕が解説していきたいと思います。
味噌汁の健康効果まとめ
まずは味噌汁の健康効果を9つ紹介していきます。
女性には嬉しい効果もたくさんありますよ。
① 便秘が解消される
便秘で悩んでる方は多いのではないでしょうか?
僕のお客様の中にも便秘持ちの方はたくさんいらっしゃいます。
味噌は日本人にとって最も身近な発酵食品です。
味噌には16種類もの麹や乳酸菌といった菌が生息していると言われており、それらの菌を摂ることで腸内環境は良くなっていきます。
また、味噌の中に含まれるメラノイジンという成分は腸の中にいる乳酸菌を10倍にも増やす効果があると言われており、腸の中をきれいにしてくれます。
さらに、朝の味噌汁は腸の蠕動(ぜんどう)運動を促してくれるため便意を感じやすくしてくれます。
多くの成分が腸内環境を良くしてくれるため便秘解消に繋がります。
便秘を解消するだけでかなり体質改善が起こり、ダイエットにも効果的ですよ。
いっしー
こんにちは。パーソナル栄養士のいっしーです。
女性のお客様で便秘に悩まれている方が非常に多くいらっしゃいます。
全国で便秘に悩んでいる方は450万人おり、自覚症状がない方を含めると1,000万人の方が便秘を抱えて[…]
② 肌が綺麗になる
毎日の味噌汁は肌をキレイにしてくれます。女性にとっては嬉しい効果ですね。
味噌に含まれるグルコシルセラミドという成分が角層の保水力アップに効果があると言われており、東京工科大学の研究で味噌汁を毎日飲むことで肌の潤いが増加し、肌のキメも改善される事がわかっています。*1
また、お味噌に含まれるリノール酸はメラニンの合成を抑えシミの防止や美白効果もあります。
腸内環境が整い、便秘が解消すれば血流も良くなるため肌にも大きく影響をしますから、様々な角度から肌をキレイにしてくれるということになります。
昔の日本人は味噌汁を飲んで美肌を保っていたのかもしれませんね。
③ ストレスが緩和される
お味噌汁の香りを嗅いだだけで少しホッとしますね。
お味噌には疲労回復効果のあるGABAや大豆ペプチドが含まれています。
またリラックス効果があると言われるトリプトファンも多く含まれています。このトリプトファンはセロトニンと呼ばれるホルモンに作り変えられるのですが、このセロトニンは幸せホルモンとも呼ばれています。
さらにセロトニンは夜になるとメラトニンというホルモンに変化され、眠気を誘います。夜ぐっすりと寝るためにはこのメラトニンが重要です。
夕食にみそ汁を飲む習慣をつけると心も身体もリラックスして、夜はぐっすりと眠れる事ができます。
④ ダイエットに効果がある
味噌汁ダイエットというものが存在するほど、味噌汁にはダイエット効果が期待できます。
食事に味噌汁をプラスすることで味噌由来の良質な植物性たんぱく質が摂れ、食事で摂る水分量も増えるため食べ過ぎ防止にもつながります。
また先程紹介したとおり味噌汁を飲むと腸内環境が整います。
腸内環境が整ってくると腸内で様々な善玉菌がビタミンなどの栄養素を作り出し、食べ物の代謝を促してくれます。
加えて老廃物の排出(デトックス)も行われるためお腹周りがすっきりしてきます。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター パーソナル栄養士とは 食べながら健康痩せができるダイエット法を公開中 […]
⑤ 冷え性の改善につながる
女性の中で冷え性で悩んでいる方も多いと思います。味噌汁にはこの冷え性を解消する効果が期待できます。
味噌汁は通常温かい状態で食べるため身体を温めてくれます。
また味噌に含まれるメラノイジンという成分には強い抗酸化作用があり、血管を若く保ち、血流を良くしてくれます。
1日1杯程度の味噌汁を飲むことで血管年齢を10歳程度改善する効果があると言われています。*2
冷え性を抱えている人はまず1日1杯の味噌汁を飲んてみてはいかがでしょうか。
⑥ がんになるリスクを下げる
お味噌に含まれるイソフラボンが乳がんを抑える働きがあると言われています。
味噌汁を飲む頻度が一日一杯以下の人と比べると一日三杯以上飲む人は乳がんにかかるリスクが4割も下がるということが厚生労働省の研究でわかっています。*3
更に面白い点はお味噌以外の大豆製品(大豆、豆腐、油揚げ、納豆)を食べても明確な効果が見られなかったそうです。
そのため味噌汁の効果は普通の大豆製品と比べて少し違うのではないかと言うことわかったそうです。
お味噌は発酵させる過程で他の大豆製品とは違った成分ができるからかもしれませんね。
乳がんの他にも胃がんのリスクを下げる効果もあるとも言われています。
⑦ 野菜の摂取量が増える
当然ですが味噌汁を食事にプラスすることで野菜の摂取量が自然と増えます。
日本人の野菜の摂取量は平均で280gと言われており、厚生労働省が定めている目標値の350gに達していない人が多いです。*4
汁物は野菜を摂るには絶好の料理で栄養士としては最も進めたい料理です。
味噌汁なら大概の野菜と相性がいいため、冷蔵庫に残っている野菜を入れて冷蔵庫の整理をすると共に味噌汁から野菜を摂るようにしましょう。
⑧ コレステロール値を下げる
コレステロール値が気になっている方も多いのではないでしょうか?
体重が落ちていくと自然とコレステロール値も下がっていくためダイエット効果の期待できる味噌汁はコレステロール値を下げるのに一役買ってくれるでしょう。
加えて大豆に含まれるレシチンという成分は血中の悪玉コレステロール値を下げる働きがあります。
また、大豆に含まれる脂質のうち半分が抗酸化作用のあるリノール酸でこちらも血中コレステロールを下げる働きがあります。
その他に大豆由来の植物ステロールは腸からコレステロールが吸収されるのを抑制する効果があり、味噌に含まれるビタミンEは余分なコレステロールを肝臓に運び、体外へ排出する機能を持つたんぱく質の形成に関係していると考えられています。
また大豆のえぐみ成分でもある大豆サポニンは血中コレステロールを低下させる働きを持っています。
仮に体重が落ちなくてもコレステロール値を下げる栄養素は含まれているということですね。
⑨ 頭が良くなる
魚以外で頭が良くなる食べ物は味噌汁です。
あまりイメージがないかもしれませんね。
先ほどご紹介したレシチンはリラックス効果が高まる、アセチルコリンの原材料にもなります。
そのアセチルコリンが脳の活性化にもつながり、脳の能力低下防止や感受性を高めてくれ、自律神経も整える効果があります。
つまり脳みその活性化が起こるわけです。
また先程ご紹介したとおり、味噌汁には血管年齢を若返らせるアンチエイジング効果が期待出来るため、味噌汁を飲むことでボケの防止にも繋がりますよ。
塩分量について
ここまでお味噌や味噌汁の効果をお伝えしてきましたが、塩分量について心配している人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、塩分に関してはそこまで気にする必要はないようです。
共立女子大学の研究では同じ食塩量でも、味噌から摂取する塩分は30%の減塩効果があることがわかっています。*5
また味噌汁には海藻類や野菜を多く使います。これらの食品には塩分の排出を促すカリウムが多く含まれており、身体の中の余分な塩分を排出してくれます。
味噌汁一杯の塩分量は1~1.5g程度であり、厚生労働省が定める塩分の目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
この数値からも1日1杯程度の味噌汁では塩分過多になることは考えづらいです。
いっしー 石川 威弘(いしかわ たけひろ) パーソナル栄養士/エキスパートファスティングマイスター パーソナル栄養士とは 述べ1,000名以上のファスティング指導、食事指導、体質改善相談をしてきました。 […]
栄養士の即席味噌汁レシピ
味噌汁の健康効果や塩分に関して心配しなくても良いことはわかったけれど、毎日作るのはできそうにないという方へ、僕もたまにやる即席味噌汁をご紹介します。
作り方はとても簡単です。
ポイントは市販の白だしと乾物を使うことです。
乾物とは乾燥わかめや高野豆腐やとろろ昆布などです。
汁椀に白だしと好みの乾物を加えて味噌を入れます。
そこにお湯を注いだら即席味噌汁の完成です。
忙しくて味噌汁が作れない時はこうして即席味噌汁を作ります。
またフリーズドライの味噌汁を常備しておくのも良いでしょう。
フリーズドライは少し高いですが無駄な添加物も少なく安心して食べられます。
味噌汁を作るのが面倒な時はこのやり方を試してみてください。
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味噌汁はまさに日本人にとってのスーパーフードです。
江戸時代のことわざに「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」というものがあるそうです。昔から味噌汁の健康効果は言われていたようですね。
明日から朝のコーヒーを味噌汁に変えてみてはいかがでしょうか。
*2:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/109/3/109_126/_article/-char/ja/
*3:https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/254696.html
*4:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08789.html
*5: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/109/3/109_126/_pdf